耐震構造(旧耐震基準と新耐震基準)と制震構造と免震構造の違いとは?
地震大国日本。
近年でも数多くの大きな地震被害に見舞われてきました。
今後についても、東海地震・南海トラフ地震などの大地震に警鐘が鳴らされております。
そんな地震大国日本におけるオフィス選びの基準に「耐震性」は重要な要素の一つです。
そこで今回は耐震構造(旧耐震と新耐震)と制振構造と免振構造の違いをまとめました。
✅耐震構造-旧耐震基準と新耐震基準の違いー
◎耐震基準について
旧耐震基準
震度5強の地震でも建物が崩壊せず、もし破損したとしても補修することで使用可能な基準です。
1950年から1981年5月末までに制定されていました。
新耐震基準
震度6強から7程度でも崩壊しないような耐震基準です。
1981年6月1日から現在も適用されています。
では1981年6月以降に完成した物件はすべて新耐震基準で建てられた物件でしょうか?
正解は×です。
建物が完成した日ではなく「建築確認承認日」が基準となっています。
例えば1981年5月31日に承認が下り、1983年5月に建物が完成したとすると
その物件は「旧耐震基準」を満たしている物件になります。
ただしその後、耐震補強工事を実施し、新耐震基準を満たす物件も数多くあります。
旧耐震だからと敬遠せずに一度ご確認される事をおすすめいたします。
新耐震基準が施工された後、都市直下型地震の阪神淡路大震災がありました。
旧耐震基準物件の約7割が倒壊致しましたが、新耐震基準物件においては倒壊、全損は約2割のみであったとのデータがあります。
✅制振構造
◎制振構造は「揺れを吸収する構造」
地震や強風などの力に対し建物が耐えられるよう設計された構造です。
建造物の躯体躯体に筋交いや金属補強を施し、揺れの力に耐える構造を耐震構造と呼びます。
構造物内に設置したエネルギーを吸収するオイルダンパー装置などで
地震の力で生じる建物のうねりや変形を軽減するとされています
✅免振構造
◎免振構造は「揺れを伝えない構造」
建物自体の揺れを軽減する構造です。土地と建物の間に免振装置を置き、免振装置が揺れを吸収します。
揺れが非常に少なくなるため、家具等の転倒も少なくなります。
室外だけでなく室内の家具、家電等の被害も最小限に抑える事ができます。
高層ビルやタワーマンションなどで採用されることが多いです。
-まとめ―
一番いいのは免振構造なの?と聞かれると、必ずしもそうではありません。
入居されるオフィスビルの構造(木造・鉄骨・鉄筋コンクロート・鉄骨鉄筋コンクリート等)や
建物の高さなどで判断されることをおすすめします。
物件選びでご不安な点がございましたらお気軽にご相談くださいませ。